新人フォローアップ研修

 

【日 時】20191115日(金)13301615

【場 所】高松市ふれあい福祉センター勝賀 2階 第12会議室

【テーマ】PSWソーシャルワーク実践の視点と方法

【講 師】山下 紀子 氏 (竜雲メンタルクリニック)

【参加者】16名(内:新人PSW10名)

 

 

 

〇研修報告

 今回の研修は、初の試みとなる平日の日中に開催することとなった。そのため、職場からの参加者が多く、先輩PSWより勧められて研修に参加した方もおられた。

 研修では、初めに当協会会長 齋中氏より協会の紹介があった。まず、齋中氏が作成した協会活動のマインドマップを用いて協会活動の理解を深めた。マインドマップには、当協会の組織として役員が各部局においてどのような目的をもってどのような活動をしているかの説明をはじめ、所属機関を越えた横のつながりを持つことでもたらされる良い影響等、協会の存在について記載されていた。マインドマップを用いながら、齋中氏より、当協会は県内で唯一の自己研鑽できる場所であるとの話があった。ソーシャルワーカーが自信をもってソーシャルワークを実践するために、意識的に研鑽をする必要があり、研鑽をするには1人ではできないこともある。協会に入会することで、職場内だけでなく横のつながりができ、一緒に学ぶことのできる場が協会研修であると齋中氏は話した。また、近年「ソーシャルワーク」という言葉は福祉職以外にも使用されており、ソーシャルワークが一般的な言葉となってきた。そのような中、改めてPSWがおこなうソーシャルワークについて話し合おうというテーマの元、今研修がスタートした。

 次に、「PSWソーシャルワーク実践の視点と方法」をテーマに山下氏より講演を行った。

 PSWソーシャルワークの視点について、山下氏は4つの視点を挙げている。まず、「病気の人」ではなく「生活者の1人」として見ることが大切である。①病気や障害がクライエントの全てではないこと、人としてその人を知ることが大切である。次に、②相互主体的な視点として、クライエントと話す際、常に横に座ったところで一緒に問題解決へ向き合う視点が大切である。クライエントだけに変化を求めるのではなく、一緒に成長していくことが求められる。③人権擁護の視点については、自分自身の中でも差別意識に気づくことが必要であると山下氏は話す。自分の職場で差別的な雰囲気がないか、一度立ち止まって考えることが必要である。最後に、④葛藤を大切にする視点として、PSWは葛藤する職業であり、葛藤があるところには成長があると山下氏は話す。実践現場の中で様々なジレンマを感じることもあるだろう。常に考え続けるというのは難しいかもしれないが、“自分は何のために”、“誰のために”を常に意識することが必要である。

 次に、PSWソーシャルワークの方法について、PSWがこだわるのは自己決定権でなく自己決定と山下氏は話す。自己決定ははじめからあるものではなく、関係性の中で作っていくものである。そしてクライエントとかかわることで、その人がどういう人生を送りたいか、一緒に問題解決に何かを作り上げることで協働し、連携することが必要である。また、時間をかけて一緒に見出していくことが大切と山下氏は話す。PSWとクライエントでは、ゴールを見出すタイミングは違うため、PSWがゴールを提示するのではなく、本人の自己決定のタイミングを待つことも必要である。

 山下氏の講演後、グループワークを行った。グループワークでは、「どのような点がPSWのソーシャルワークだと思ったか」、「あなたはPSWとして何を大切にしたいか」について話し合った。各グループからは、クライエントを生活者として見ることは基本であること、その人が送ってきた人生の中で問題に行きつくまでの過程を考える必要があること、一緒に考えて一緒に成長させてもらうこと、研修の場で自分自身の振り返りができ次の支援に活かせる等の意見が挙がった。

 最後に、当協会副会長 山本氏より、研修に参加することで自分自身のかかわりの点検ができるとの話があり、今後の協会活動への参加を呼びかけた。

 研修会終了後には、参加者同士で名刺交換を行い、横のつながりを作ることができた。

 研修会で出会った仲間は、共に刺激し合い、支え合い、学び合える存在になる。当協会でPSWとして自己研鑽し、PSWソーシャルワークを振り返ることで、明日からの実践に結び付けることができるのではないだろうか。

 

 

 

報告  藤井 志帆(三愛会共同生活援助事業所)